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William Ryan Fritch | New Words For Old Wounds

on 2016年7月5日


カリフォルニア州オークランドを拠点に、Leave Me Sessionsと銘打ち自宅スタジオで作品を作り続けているWilliam Ryan Fritchの最新作。アメリカ西部の乾燥した気候が作り出すものなのかは分からないが、一聴しただけで彼の音楽だと分かるサウンドデザインは健在。あえて言うならエクスペリメンタル・フォークであるがジャンルで括るのは無意味だろう。過剰とも言えるリバーブとともに幾重にも重ねられた楽器と声、印象的なドラム。混沌の先にある秩序。そのバランスは自身の複雑な人間性そのもののようだ。この独特のサウンドはプロジェクトについて本人が語る映像に出てくる自宅スタジオの様子から一端を伺うことができる。

以下既発盤からいくつか。

Clean War (2016)
https://williamryanfritch.bandcamp.com/album/clean-war
“New Words For Old Wounds”の初回50枚にボーナスアルバムとして付いてきた。単体で買う場合は8ドル。”New Words For〜”に劣らず良曲揃いなので合わせて聴きたい。

Revisionist (2015)
https://williamryanfritch.bandcamp.com/album/revisionist
2015年発表のフルアルバム。先行の”Heavy EP”、”Empty”EPを踏まえ、サイケデリック色の強いWilliam Ryan Fritchサウンドの集大成のような一枚。スケール感は“New Words For Old Wounds”を上回る。Benoît PioulardやOrigamibiroも参加。

Heavy EP (2014)
https://williamryanfritch.bandcamp.com/album/heavy-ep
とにかく多作のWilliam Ryan Fritch。アルバムジャケットから”Revisionist”の先行EPだと思われるが、曲の被りは一切ないので安心してほしい。他のアルバムに比べリズム隊(と言っても全て本人の演奏だが)が前面に出ていて聴きやすい。

他にはピアノ曲集”Dampener EP”、ポストクラシカル、アンビエント色の強い映画音楽集”Music For Film Vol. I”など。いずれもApple Music等で聴くこともできるが、bandcampでデジタル音源またはCDなどを購入すると24bitのハイレゾ音源がDLできるのでこちらを強く推奨したい。余談だがbandcampでCDを注文した場合、アリゾナ州のレーベルHQから発送されお隣カリフォルニア州のLA空港経由で日本に渡ってくるのだが、隣の州と言えど距離は600kmも離れている。アメリカは広い。


https://williamryanfritch.bandcamp.com/album/new-words-for-old-wounds